どうもご苦労様です。中学校の現場はとても忙しくてたいへんだと思います。
さて、東京書籍の中学校の教科書には石こうで「マグマのねばりけの違いで火山の形が違う」ことを知るための実験がのっています。これと同じ実験をもっと
身近なものを使って行うとしたら、いろいろなものが 考えられます。
例えば、チョコレート。バレンタインのシーズンになりますと、手作り生チョコレートをプレゼントする女の子がいます。生クリームの
量をふやすと粘りけの弱いマグマの実験が出来ますし、ふやすと粘りけが強くなります。また、冷蔵庫に少し入れておくだ
けで粘りけが強くなります。生チョコレートの作り方については「生チョコレート」あるいは「ガナッシュ クリーム」で検索してみてください。
これを実際に流して見せますと、粘りけの弱い溶岩はさらさらと流れて遠くまで広がり、粘りけの強い溶岩は火口の上に盛り上がるということがわかります。
アクリル板に穴をあけて下から注射器で注入するとうまくいきます。
また、使う材料はチョコレートの他にもいろいろとあります。粘りけの強いマグマの例として使えるものは、はちみつ、マヨネーズ小麦粉を加える前のクッ
キーの種などがあります。粘りけの弱いマグマの例としては、水でも良いですし、ココアでも使えます。マヨネーズに牛乳とトマトケチャップ少々を加えてゆ
るめても良いでしょう(これはなかなかおいしいです)
ところで、「ココア」の実験はきっと私の考案したココアの地盤とチョコレートマグマによるマグマの貫入実験のことではないでしょうか?最近の朝日新聞に
図解入りで掲載されていますので、そちらもご参考いただけたらと思います。こちらは地下にマグマが貫入することによってできる地表の割れ目や断層を学習
するための教材です(朝日新聞2003年12月20日夕刊)。この実験はとても楽しいですよ。
(12/22/03)
林 信太郎(秋田大学・教育文化学部・地学研究室)
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