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日本火山学会論文賞 (Best Paper Award)

第10号 安井真也・他

対象論文

安井真也・高橋正樹・石原和弘・味喜大介 (2007) 桜島火山大正噴火の噴火様式とその時間変化. 火山, 52 (3), 161-186. doi: 10.18940/kazan.52.3_161.

授賞理由

 日本を代表する活火山である桜島の大正噴火は日本史上有数の噴火であるにもかかわらず、噴火活動の推移の詳細について必ずしも明らかではなかった。本論文は、当時の資料を徹底的に収集整理するとともに、航空写真判読および精密な現地調査によって、溶岩流が多数のフローユニットで構成されていることを示し、それらの時間関係を検討することにより噴火活動の推移を明らかにしている。さらに、溶岩中の破片状結晶量の分布を示し、従来あまり検討されてこなかった溶岩の火道中での破砕・脱ガスに関する新たな視点を与えている。このように本論文は近来日本の最大規模噴火である桜島大正噴火について新たな知見を与え、さらに噴火過程一般についてあらたな視点を与えて居り、2009年度日本火山学会論文賞としてふさわしいと判断される。

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