日本火山学会論文賞 (Best Paper Award)
第32号 長谷川健・柴田翔平・小林哲夫・望月伸竜・中川光弘・岸本博志
対象論文
長谷川健・柴田翔平・小林哲夫・望月伸竜・中川光弘・岸本博志(2021)
北海道東部,摩周火山の7.6ka カルデラ形成噴火過程:地質学・岩石学・古地磁気学的手法による高分解能推移復元とLow aspect ratio ignimbrite(LARI)の認定.
火山,
66(3), 187-210,
doi:10.18940/kazan.66.3_187.
授賞理由
本論文は、摩周火山の7600年前のカルデラ形成噴火について、噴出物の詳細な地質調査に加え、岩石学および古地磁気学的分析に基づき、噴火様式の推移および噴出物の運搬・堆積メカニズムを定量的な解析に基づいて明らかにしたものである。地質学的手法を基調とした多面的なデータを機能的に組み合わせた独創的な手法により、このカルデラ形成噴火を詳細に明らかにした。
以上の理由から、火山学に関する独創的で特に優れた本論文を日本火山学会論文賞とする。